広大なネットの海には、幾千もの出会いのサービスがあるけれど、その9割ぐらいが危険極まりない、出会いの見つからないサービスであるとは、唯一無二の友人優吾の言葉でした。
「完全無料＋匿名性ときたら、そこは悪質な人間の巣窟と考えなきゃいけないんだよね。顔が見えないから悪さやり放題だろ」
言われてみれば、なるほど納得という感じです。
「無料のセフレ掲示板とかは、利用者の質が著しく低いからね。スパムは多いし、悪質出会い系の勧誘もある。だから利用価値がないんだよ」
優吾に言われ、中途ハンパではないガッカリ感に支配されてしまいました。
優吾は既婚者なのですが、セフレがいることも分りました。
「いったい、どうやって？会社の中でとか？」
「いや、ネットだよ」
「よくセフレなんか作れたね」
「それはね、やり方次第！正しいセフレの作り方をマスターすれば、失敗無しだよ」
セリフを聞いた途端、童貞卒業の期待が高まってしまった自分です。
筆おろししてくれるセフレが欲しい自分としては、優吾の相手募集方法が、強烈に知りたくなりました。
「どうやって失敗しないで、相手を探せるんだ？」
「正しい出会い系でセフレ募集すること！これに限るぜ！」
正しい出会い系・・・その意味が理解できませんでした。
「出会い系と一口に言っても、その内容は様々でな。さっきも言ったように、出会いに使えないものもある。その逆に、女の子がたくさん集まってきてて出会える出会い系もあるんだ」
ひたすら頷くしかできませんでした。
「特に、俺が使っているJメールやPCMAXは、本当に女の子が多い。やり方次第では大人の関係を、確実に作れる」
確実という言葉に、心が躍りました。
もしかしたら自分にも、エッチ大好きな女の子と知り合うチャンスが生まれるかもしれない。
童貞狩りとか、されるんじゃないか？という期待感まで持ち上がってきてしまっていました。